ラジオオンエアがセールスに影響か、注目アルバムの収録曲から考察

 今週のチャートでは、ニューアルバムから複数収録曲を同時チャートインさせているアーティストが目立つものとなった。

 Vaundyは11月15日にリリースを控える2ndアルバム『replica』から、先行配信中の「トドメの一撃 feat. Cory Wong」(4位)、「ZERO」(46位)の2曲。アイナ・ジ・エンドが主演映画の主人公“Kyrie”名義で10月18日にリリースするアルバム『DEBUT』からも、「キリエ・憐れみの讃歌」(7位)、「名前のない街」(66位)の2曲。エド・シーランが同じく18日にリリースするアルバム『オータム・ヴァリエーションズ』からは、「アメージング」(15位)、「アメリカン・タウン」(103位)、「マジカル」(146位)の3曲がチャートイン。いずれも発売前ながら大きく注目されており、どうセールスに影響するか注目だ。

 一方、今週ベストアルバム『The Best flumpool 2.0 ~ Blue[2008-2011]& Red[2019-2023]~』のリリースを迎えたflumpoolは、「泣いていいんだ」(49位)、「花になれ」(78位)、「君に届け」(108位)、「HELP」(198位)の4曲がチャートイン。セールスも順調のようだ。

 なお、前週にリリース週を迎えたくるりのアルバムからは「世界はこのまま変わらない」(65位)、「California coconuts」(66位)、「In Your Life」(86位)、「朝顔」(146位)の4曲。同じくオリヴィア・ロドリゴが9月にリリースしたアルバムからは「ヴァンパイア」(75位)、「バッド・アイディア・ライト?」(103位)、「ゲット・ヒム・バック!」(127位)の3曲。そしてMrs. GREEN APPLEが7月にリリースしたアルバムからは「ANTENNA」(78位)、「ケセラセラ」(168位)の2曲(108位「ダンスホール」もあわせると3曲)が未だにチャートインを続けている。

 上述したアルバムはリリース週以降もセールスを好調に積み上げていることから、ロングスパンでのラジオオンエア獲得が、好セールスを生む一因となっていることが分かる。アルバムのみならず、Ado「唱」(22位)、YOASOBI「アイドル」(43位)、King Gnu「SPECIALZ」(24位)、キタニタツヤ「青のすみか」(127位)、シャイトープ「ランデヴー」(108位)といった昨今のロングヒット曲のチャートイン状況もその裏付けに説得力を持たせるものだ。丁寧なラジオプロモーションがしっかり結果に結びつき、長く愛される作品となっている。


今週のラジオチャート・ベスト10をチェック

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