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 今週のチャートでは、洋楽の多数ビッグネーム勢がこぞってオンエアを伸長させ順位を上げる、もしくはチャート再登場を果たした。その理由は種々多様だ。

 4位のエド・シーラン「アジザム」は4月4日リリースの約1年半ぶりとなる新曲で、順位こそ前週3位からのダウンながら、オンエア数は前週から18%増加。オンエア獲得ステーションも全体の87.1%(FMでは全局)へと範囲を広げつつ、リクエストオンエアも引き続き多数維持するなど好調ぶりをみせた。

 同じくビッグネームの新曲群で括ると、ロビー・ウィリアムス「ロック・DJ」(8位→10位)、マイリー・サイラス「エンド・オブ・ザ・ワールド」(8位→11位)が順位を下げるなか、ケンドリック・ラマー, シザ「ルーサー」(200位→22位)、ロビー・ウィリアムス「フォービドゥン・ロード」(28位→26位)が上位へ浮上。

 さらには、グリーン・デイ「スマッシュ・イット・ライク・ベルーシ」(37位)、クーラ・シェイカー「チャージ・オブ・ザ・ライト・ブリゲード」(78位)と、注目の新曲が今週のチャートに初登場した。同2曲は今後のチャートアクションも期待できそうだ。

 また、旧譜からもオンエア伸長した曲が目立った。

 最後のツアー【ガールズ・ジャスト・ワナ・ハヴ・ファン・フェアウェル・ツアー】における来日公演を4月19日から開催中のシンディ・ローパーは、ツアー名にもなっている代表曲「ガールズ・ジャスト・ワナ・ハブ・ファン」(130位→38位)が急上昇。こちらも代表曲となる「タイム・アフター・タイム」も120位に浮上した。

 同じく来日公演を開催中のエリック・クラプトンからは、「チェンジ・ザ・ワールド」(-位→120位)、「ワンダフル・トゥナイト」(-位→120位)、「ティアーズ・イン・ヘブン」(173位→192位)が浮上。代表曲が多いため選曲が別れたかっこうだ。

 なお、ケイティ・ペリー「ファイヤーワーク」(-位→73位)も今週チャートに突如再登場した。

 4月14日に米宇宙開発企業が女性6人を乗せた宇宙船を打ち上げ、搭乗者の一人がケイティ・ペリーだったそうだ。女性のみの宇宙飛行は62年ぶりとのことで、およそ10分間の飛行を楽しんだことが多数番組で伝えられた。“打ち上げ”にちなんでこの曲に選曲が集まった…と思いきや、実のところは宇宙服に付けられたワッペンが花火のイラストだったという。


今週のラジオチャート・ベスト10をチェック

 2025年4月23日発表のラジオ・オンエア・チャート(集計期間:2025年4月14日~4月20日 プランテック調べ)では、Mrs.GREEN APPLE「クスシキ」が1位を獲得した。

 アニメ『薬屋のひとりごと』第2期 第2クールオープニングテーマとして4月4日よりテレビでも放映中の同曲。翌5日(土)のリリースとともに開始されたラジオオンエアは、週明けより本格化していき前週チャート4位で初登場。リリースから3週目を迎えた今週、さらにオンエアは前週比193%増と加熱し、下位を大きく突き放す大量オンエアを獲得しての圧勝となった。

 調査対象の90.3%となるステーション(FMでは全局)でのオンエア獲得、そしてリスナーのニーズを示すリクエストオンエア数も今週最多とさすが。文句なしの今週最も注目された楽曲となった。

 2位はBILLY BOO「ラプソディ」が前週1位からのダウン。仙台出身の4人組バンドが4月11日に配信リリースした同曲は、多数局で4月度の月間パワープレイに選出されていることから今週も大量オンエアをキープしたかっこうだ。

 オンエア獲得ステーション数は77.4%に微減したものの、相変わらずオンエアによる訴求効果は高く、MVコメント欄では“ラジオで知った”ユーザーによる書き込みが今週も増え続けている。パワープレイ期間の残り1週半でどこまで波及していくか、期待して注視したい。

 3位はME:I「MUSE」が前週37位から急浮上した。“PRODUCE 101 JAPAN THE GIRLS”発の11人組が4月16日にシングルリリースした同曲は、3月17日の先行配信とともにオンエアが開始され同週52位に初登場。その後、週を追うごとに伸長していきチャートイン5週目となる今週、リリース週を迎えたこともありいっきにオンエアが加速。TOP3入りを果たした。

 帯放送の番組/コーナーなどの定期枠を中心にオンエアを積み上げたかっこうだが、調査対象局の83.9%となる広い範囲でのオンエア、さらには多数のリクエストオンエアを獲得している点から、大きなファンダムのバックアップを受けつつ広く注目されていることがうかがえる。セールスも好調の様子だ。


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 今週のチャートでは、邦洋ビッグネームによる注目の新曲群に混じり新星アーティストたちが引き続き善戦するなか、特にネクストブレイカーの躍進が目立った。

 前週紹介した、HANA「ROSE」(23位→5位)、chef's「ourora」(8位→6位)、Laura day romance「heart」(15位→14位)は引き続きオンエア伸長。この他、北海道出身SSWのFurui Rihoによるデジタルシングル「MONSTER」(43位→14位)、マーヴィン・ゲイの作品から名前を取った2人組 離婚伝説による「紫陽花」(-位→19位)、関東出身・新世代4人組バンド yutoriによるメジャーデビューシングル「スピード」(46位→25位)がTOP30圏内に浮上した。

 さらには、既にブレイクを手にしたと言えるOmoinotake「ひとりごと」(-位→31位)や羊文学「未来地図2025」(37位→33位)が順位をあげる中、結成15周年のデュオとなるT字路sのメジャーデビューシングル「美しき人」(62位→33位)、これに続きmabanua「All Right」(50位→41位)、YONA YONA WEEKENDERS「イケてるPOP」(-位→47位)、YUTORI-SEDAI「私だって、」(103位→47位)などが上位へ浮上した。

 特に61.3%のステーションでのオンエア、および多数のリクエストオンエアを獲得している離婚伝説は、なかでも再注目株か。また、局地的なオンエア範囲を少しずつ広げながら多数リクエストオンエアを今週も維持したchef'sが今後大きな波及を見せるのか。それぞれの今後の動向に注目だ。


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 2025年4月16日発表のラジオ・オンエア・チャート(集計期間:2025年4月7日~4月13日 プランテック調べ)では、BILLY BOO「ラプソディ」が1位を獲得した。

 仙台出身の4人組バンドが4月11日に配信リリースした、TVアニメ『謎解きはディナーのあとで』エンディングテーマの同曲は、多数局で月間パワープレイに選出されていることから月初より大量オンエアを獲得し、前週チャートにて1位に初登場。リリースを迎えた今週さらに33%のオンエア増をみせ、2週連続首位となった。

 オンエア獲得ステーションも調査対象の80.6%と前週より大きく拡大しつつ、FM802で確認された1回のオンエアはリクエストによるものであったことからも、急激な認知度波及がうかがえる。YouTube上のMVではラジオで知った旨のコメントが急増中で、現状では大量オンエアによりアニメタイアップにも増した訴求効果が顕著にみられる。ブレイク指標になり得るリクエストオンエア数が今後どう推移していくか、楽しみに注視したい。

 2位はMAZZEL「King Kila Game」が初登場した。4月16日リリースの1st EP『Royal Straight Flush』より、7日に先行配信した同曲。自身の番組『MAZZEL RADIO STATION』(TOKYO FM)での先行解禁を経て、リリース当日から日に日にオンエアを伸ばしていくと、一週間を通じて調査対象の74.2%のステーションにてオンエアを獲得するに至った。

 帯放送のコーナー/番組など中心の決まった枠でオンエアを積み上げている格好だが、広い範囲でのゲスト出演など積極的な露出が奏功し、多数のリクエストオンエアを獲得している。EPリリースを迎える次週のチャートアクションにも期待できそうだ。

 3位はエド・シーラン「アジザム」が前週47位から浮上した。4月4日に配信リリースした約1年半ぶりの新曲となる同曲。リリース当日よりFMを中心にみられたオンエアは、今週さらに勢いをつけ74.2%のステーションへと波及。洋楽部門チャートでは下位のダブルスコア以上となるオンエアを獲得しての圧勝となった。

 多種多様な番組でオンエアを獲得している点、そして洋楽最多となるリクエストオンエア数も特筆すべきで、その注目度の高さがうかがえる。さすがのTOP3入りだ。


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 2025年4月9日発表のラジオ・オンエア・チャート(集計期間:2025年3月31日~4月6日 プランテック調べ)では、BILLY BOO「ラプソディ」が1位を獲得した。

 仙台出身の4人組バンドがTVアニメ『謎解きはディナーのあとで』エンディング・テーマとして書き下ろした同曲。BAYFM、FM NACK5、FM FUJI、FM Osaka、Kiss FM、α-STATION、e-radio、FM FUKUOKA、FM NORTH WAVE、Date fm、FM-NIIGATA、CBCラジオ、大阪エリアAM局による“Monthly A Music”など、全国多数局で月間パワープレイに選出されていることから4月1日より大量オンエアを獲得。下位とダブルスコア以上の圧勝で、初登場首位となった。

 調査対象の58.1%となるステーションでのオンエア獲得は、パワープレイ選出局を主とするものながら、TOKYO FM、J-WAVE、ZIP-FMといった局でも複数のオンエアが確認されている。的を絞りつつ効果的なオンエア獲得のかいがあってか、既に多数リクエストオンエアを獲得している点も特筆すべきだろう。MVコメント欄にはタイアップアニメ関連のものに混じり、ラジオで耳にしたというリスナーの書き込みも既に確認されており、今後どこまで波及していくか楽しみだ。

 2位はTREASURE「YELLOW」が前週6位から浮上した。3月7日リリースのミニアルバム『PLEASURE』からとなる同曲は、3/10~3/16チャートで6位に初登場後、13位、6位、2位と推移。固定番組/コーナーなど帯放送枠を中心に、定期オンエアを積み上げながら4週目を迎えた今週、オンエア総数/獲得ステーション数ともに減じたものの、ほぼ関東エリアFM局のみでの大量オンエアをキープしたことで、チャートイン以来の最高位を記録したかっこうだ。

 3位はimase「Soyokaze」が初登場した。カンロ“ピュレグミ”2025年春TVCMのために書き下ろされた同曲。3月28日の配信リリースを経て翌29日から見られ始めたオンエアは、今週に入ってから日に日に波及していき、結果、一週間を通じて調査対象の74.2%となるステーションでオンエアを獲得。上位10曲中最も広範囲でオンエアされるに至った。

 FM802、ZIP-FMでのまとまった数のオンエアを基盤としつつ、各局でバランス良く様々な番組でオンエアされている点からは、同曲が広く注目されたことがうかがえる。リクエストオンエアも複数確認されており、今週まいた種が今後どう広がっていくか、次週以降のオンエア波及に期待したい。


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 東京で開花宣言(3月24日)があった今週、ラジオでは桜ソングが広くオンエアされ始め、チャートにも前線が上陸した。

 桜ソングのオンエア活況はこれからで、本格的に咲き乱れるのは恐らく次週のチャートだ。今週は“前線の上陸”段階にあることがチャートイン曲からうかがえ、今期チャート初上陸の曲のみを列挙すると下記のとおりとなる。


今期初チャートイン“桜ソング”

・星野 源「桜の森」(47位)

・宇多田 ヒカル「SAKURAドロップス」(48位)

・いきものがかり「SAKURA」(56位)

・あいみょん「桜が降る夜は」(78位)

・いきものがかり「花は桜 君は美し」(92位)

・嵐「サクラ咲ケ」(92位)

・中島 美嘉「桜色舞うころ」(105位)

・アンジェラ・アキ「サクラ色」(123位)

・エレファント・カシマシ「桜の花、舞い上がる道を」(136位)

・サニーデイ・サービス「桜 super love」(136位)

・加藤 ミリヤ×清水 翔太「Sakura Melody」(136位)

・河口 恭吾「桜」(183位)


 宇多田 ヒカル、いきものがかり、河口 恭吾などは次週さらにオンエア伸長が予想されるが、そこに少々マニアックな桜ソングが多数混じっている点がユニークだ。満開を迎える次週は、誰もが求める往年の桜ソングを。その目前となった今週は、多くの番組が趣向を凝らした桜ソングで開花を祝ったようだ。


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 2025年4月2日発表のラジオ・オンエア・チャート(集計期間:2025年3月24日~3月30日 プランテック調べ)では、Hana Hope「フリーバード」が1位を獲得した。

 2006年生まれの新世代シンガーソングライターが、3月19日にリリースしたメジャー1stアルバム『Between The Stars』からの同曲。3月度の月間パワープレイに多数局で選ばれていることから、2/24~3/2チャートでの34位初登場以来、常にTOP3をキープし続け、5週目を迎えた今週、遂に首位へと上り詰めた。

 FM802、FM Osaka、FM FUKUOKAでの集中大量オンエアに支えられつつ、前週からオンエア数およびステーション数ともにほぼ横ばいながら、積極的なゲスト出演も奏功し、今週もMVコメント欄には“ラジオで知った”旨の新規書き込みが増え続けている。特にその声に惹かれたというコメントが多いことからは、聴覚に訴えるラジオでの訴求効果が高いアーティストだと言えるだろう。次作では更にオンエア獲得範囲を広げることで、新規ファン開拓が大いに見込めそうだ。

 2位はLE SSERAFIM「HOT」が前週34位から浮上した。3月15日リリースのミニアルバム『HOT』表題曲となる同曲は、リリース日から少しずつオンエアが見られ始め、その翌週となる前週チャートで34位に初登場。今週3週目を迎えてオンエアは急伸し、前週からの281%増となった。

 調査対象の64.5%となるステーションでのオンエア獲得であり、その内訳は定期コーナー/番組などの帯放送枠でまとまった数を積み上げているかっこうだが、AM局でのオンエアも少数ながら見られることからは、その人気・認知度の高さがうかがえる。限定的な番組でのオンエア獲得にもかかわらず、リクエストが確認され始めているのも特筆点だろう。次週以降のオンエア波及に期待したい。

 3位はマヤ・デライラ「マヤ・マヤ・マヤ」が前週4位から浮上した。ロンドン出身のSSW/ギタリストが、3月28日にリリースしたデビュー・アルバム『ロング・ウェイ・ラウンド』収録の同曲。FM802、FM Osaka、α-STATION、Love FM、AIR-G'、Date fm、FM-NIIGATAなどでの月間パワープレイ選出を受け、2/24~3/2チャートで45位に初登場すると、その翌週より今週まで5位圏内をキープし続けている。

 総数のおよそ3割を占めるほどのFM802による強力なプッシュが大量オンエアの基盤となっているものの、名門ブルーノート・レコーズ/キャピトルからの新星とあり、解禁直後からリクエストオンエアを獲得するなど、洋楽ファンを中心とする注目度の高さがうかがえる。SNSフォロワーは100万超えと同世代から支持されつつ、ギタープレイはトム・ミッシュを彷彿とさせながらエリック・クラプトン風の甘美なソロも披露する本格派。今後の活躍が楽しみだ。


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 いしだあゆみさんの訃報が届いた今週、関連曲のオンエアが伸長し、代表曲である「ブルーライト・ヨコハマ」は28位にチャートインする結果となった。

 3月11日に亡くなったことが伝えられた17日よりオンエアが急増した「ブルーライト・ヨコハマ」は、結果、調査対象の80.6%と広く全国のFM/AM局でオンエアされた。

 また、チャート圏外ながら「あなたならどうする」はAMを中心に多数オンエアを獲得。その一方、いしだあゆみ&ティン・パン・アレー・ファミリー名義の「私自身」をはじめ「絵本の中で」、「真夜中のアマン」、「ダンシング」といった曲は、FMを中心に多数オンエアを獲得した。

 広く知られた「ブルーライト・ヨコハマ」のみならず、上述のFM局でのオンエア楽曲からはシンガーとしても幅広く愛されていたことがうかがえる。多数の番組が曲を選りすぐり同氏を偲んだ。


 2025年3月26日発表のラジオ・オンエア・チャート(集計期間:2025年3月17日~3月23日 プランテック調べ)では、サザンオールスターズ「夢の宇宙旅行」が1位を獲得した。

 3月19日リリースの10年振りとなるオリジナルアルバム『THANK YOU SO MUCH』に収録された同曲は、リリースに大きく先がけ2月17日にラジオオンエア解禁されると、同週2/17~2/23チャートで3位に初登場。その後もTOP10圏内を維持し続け、5週目のチャートインおよびアルバムリリースを迎えた今週、オンエアは前週比423%増となり、2位以下のあわやトリプルスコアとなる大量オンエアを獲得しての圧勝となった。

 調査対象の93.5%のステーションと今週最広範囲となるオンエア獲得、さらにリクエストオンエア数は藤井 風「真っ白」(2位→7位)に次いで最多と、注目度の高さはさすが。また、様々な番組でアルバムが特集されつつ、同作から「桜、ひらり」(45位→17位)、「神様からの贈り物」(-位→52位)、「風のタイムマシンにのって」(-位→73位)、「恋のブギウギナイト」(180位→89位)、「ジャンヌ・ダルクによろしく」(180位→94位)、「歌えニッポンの空」(-位→104位)、「Relay~杜の詩」(180位→112位)、「悲しみはブギの彼方に」(-位→112位)、「ごめんね母さん」(-位→119位)、「盆ギリ恋歌」(-位→183位)と、実に計12曲が同時チャートインするまさに“サザンWeek”となった。

 長期的かつ広範囲におけるオンエアが奏功し、セールスも絶好調の様子だ。各曲へのリクエストの数からもオンエアはしばらく続くことが予想される。

 2位はILLIT「Almond Chocolate」が前週59位から急浮上した。韓国の5人組ガールズグループが2月14日にリリースした、日本1stデジタルシングルとなる同曲。発売翌週2/17~2/23チャートでの初登場12位を経て、5週目のチャートインを迎えた今週、前週比542%のオンエア急増となった。

 調査対象の64.5%のステーションにおける、定期番組/コーナーといった帯放送枠でのオンエア獲得が基盤となるなか、3月7日公開の映画『顔だけじゃ好きになりません』主題歌に起用されていることもあり、公開週から毎週、複数番組でのコメント出演が確認されている。これが奏功してかリクエストオンエアも増加傾向にあるようだ。次週以降さらなるオンエア波及に期待したい。

 3位はHana Hope「フリーバード」が前週ポジションをキープした。多数局での月間パワープレイ選出により大量オンエアを維持している同曲。収録されたメジャー1stアルバム『Between The Stars』が今週リリースを迎えた事もあり、前週より更にオンエア数を伸ばしつつ、オンエア獲得ステーション範囲も13%増の61.3%と波及が見られた。

 なお、オンエアが広がるとともにMVのコメント欄では“ラジオを聴いた知ったファン”による書き込みが増えていることも特筆すべきだろう。その全てが“声”に惹かれた旨のコメントとなっており、耳に訴えるべくラジオオンエアの訴求効果がはっきり表れていることが分かる。オンエア獲得範囲を広げることで更なる訴求が期待できそうだ。


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 早咲きの桜とされる“河津桜”が例年より遅れ関東を中心に見ごろを迎えた今週、各局・番組では春ソングのオンエアが本格化し始めた。3週前には“春待ち”ソングの伸長に触れたが、今週はまた少し趣向の異なった曲もチャートに登場している。

 往年の曲で最上位へ上がってきたのは、松 たか子「明日、春が来たら」(73位→51位)で、新曲群なみにリクエストオンエアが多かったのが印象的だ。春はまだ先、という認識が選曲側とリスナーの両サイドに共通していたということだろう。

 続いて、スピッツ「春の歌」(118位→66位)、松任谷 由実「春よ,来い」(93位→86位)、yama「春を告げる」(196位→123位)は前々週からのオンエアを維持。これに、Mrs.GREEN APPLE「春愁」(133位)、松田 聖子「赤いスイートピー」(133位)、ヨルシカ「春泥棒」(151位)、YUI「CHE.R.RY」(162位)、キャンディーズ「微笑がえし」(162位)といった楽曲が今週から加わっている。

 また、洋楽からはザ・ビートルズ「ヒア・カムズ・ザ・サン」(112位)、マルーン5「シュガー」(112位)、タヒチ 80「ハート・ビート」(123位)といった過去の曲が再登場。明確な春ソングではないが、どれも温かな陽射しの似合う曲で自然と選曲を集めたようだ。

 そう言えば、洋楽には夏や冬に比べて春を明確に歌った名曲が少なく、逆に四季それぞれの季節ソングが多いのは邦楽ならではのものなのだろう。四季折々の文化を楽しむ日本の賜物か。これが日本における邦楽人気のルーツかもしれない。


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 2025年3月19日発表のラジオ・オンエア・チャート(集計期間:2025年3月10日~3月16日 プランテック調べ)では、レディー・ガガ「アブラカダブラ」が1位を獲得した。

 3月8日リリースのニューアルバム『メイヘム』より2月に先行配信された同曲は、解禁とともにオンエアが広がり2/3~2/9チャートで7位に初登場。その後、オンエア獲得ステーション数を着実に伸ばしながらTOP10圏内を維持し続け、6週目を迎えた今週、調査対象の80.6%となるステーションでオンエアを獲得し、前週8位から一気に首位へと上り詰めた。

 FMでは全局でオンエアを獲得している点、またリクエストオンエアがAM局でも確認された点からも、広く注目されたことがうかがえる。加えて同アルバムからは「ガーデン・オブ・エデン」(45位)、「ヴァニッシュ・イントゥ・ユー」(162位)が今週初登場。そして74位に再登場したブルーノ・マーズとの「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」は、昨年8月のリリースから圏外だったわずか2週を除く、非連続ながら実に28週目のチャートインを迎えることとなった。

 2位は藤井 風「真っ白」が前週ポジションを維持した。本人出演のコカ・コーラ“い・ろ・は・す”テレビCM曲としてもオンエア中の同曲。2月28日の配信リリースとともに大量オンエアを獲得し続け、3週目のチャートインとなった今週、オンエア数こそ減じたものの変わらずリクエストオンエアが多い点、そして87.1%のステーションと前週に続き最広範囲でのオンエア獲得(7位のサカナクション「怪獣」と同率)に至っている点はさすがだ。今作もロングヒットの兆候がうかがえる。

 3位はHana Hope「フリーバード」が同じく前週ポジションを死守した。3月19日リリースのメジャー1stアルバム『Between The Stars』収録の同曲。今週もFM802、FM Osaka、FM FUKUOKAなど、月間パワープレイ選出局による局地的な大量オンエアに支えられての上位キープながら、前週からおよそ13%のオンエア波及が見られる点は特筆すべきだろう。

 MVコメント欄では新たに“ラジオで知ったファン”による書き込みも見られ始めている。アルバム発売週を迎える次週、さらなるオンエア波及なるか期待したい。


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 sumikaが3月5日にリリースしたアルバム『Vermillion’s』より、計8曲が今週のチャートに同時インした。

 最もオンエアを伸ばした曲は、2月14日に先行配信した「Vermillion」(27位→11位)で、配信リリースに先がけて同12日放送の『ROCK KIDS 802 -OCHIKEN Goes ON!!-』にて初オンエア。同週2/10~2/16チャートで156位に初登場すると、安定したオンエア数を獲得し続け、今週で4週目のチャートインとなる。リクエストオンエアも多数確認された。

 アルバムからはこの他、「Starting Over」(104位)、「s -エス-」(118位)、「VINCENT」(127位)、「運命」(127位)、「Phoenix」(137位)、「リビドー」(137位)、「Dang Ding Dong」(196位)がチャートイン。元々ラジオプロモーションに力を入れてきたsumikaだけに、リリースを迎えた今週は多数番組でのゲスト/コメント出演も見られた。そのかいもありセールスも好調の様子だ。


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