OA本格化の春ソングは、四季折々を楽しむ日本ならではのジャンルか

 早咲きの桜とされる“河津桜”が例年より遅れ関東を中心に見ごろを迎えた今週、各局・番組では春ソングのオンエアが本格化し始めた。3週前には“春待ち”ソングの伸長に触れたが、今週はまた少し趣向の異なった曲もチャートに登場している。

 往年の曲で最上位へ上がってきたのは、松 たか子「明日、春が来たら」(73位→51位)で、新曲群なみにリクエストオンエアが多かったのが印象的だ。春はまだ先、という認識が選曲側とリスナーの両サイドに共通していたということだろう。

 続いて、スピッツ「春の歌」(118位→66位)、松任谷 由実「春よ,来い」(93位→86位)、yama「春を告げる」(196位→123位)は前々週からのオンエアを維持。これに、Mrs.GREEN APPLE「春愁」(133位)、松田 聖子「赤いスイートピー」(133位)、ヨルシカ「春泥棒」(151位)、YUI「CHE.R.RY」(162位)、キャンディーズ「微笑がえし」(162位)といった楽曲が今週から加わっている。

 また、洋楽からはザ・ビートルズ「ヒア・カムズ・ザ・サン」(112位)、マルーン5「シュガー」(112位)、タヒチ 80「ハート・ビート」(123位)といった過去の曲が再登場。明確な春ソングではないが、どれも温かな陽射しの似合う曲で自然と選曲を集めたようだ。

 そう言えば、洋楽には夏や冬に比べて春を明確に歌った名曲が少なく、逆に四季それぞれの季節ソングが多いのは邦楽ならではのものなのだろう。四季折々の文化を楽しむ日本の賜物か。これが日本における邦楽人気のルーツかもしれない。


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