父の日はなぜ盛り上がらない? オンエア楽曲から検証

 6月16日に父の日を迎えた今週のチャートでは、父への感謝を歌った名曲が散見…とはならず、計3曲のチャートインにとどまった。ちなみに今年の母の日ウィークには少なくとも10曲の母の日ソングがチャートインした。父の日は盛り上がらないのだろうか?

 まず、めでたくチャートインした曲は、FUNKY MONKEY BABYS「ヒーロー」(54位)、忌野 清志郎「パパの歌」(84位)、エリック・クラプトン「マイ・ファーザーズ・アイズ」(144位)で、毎年この時期にチャート圏内に入ってくる定番ソングだ。

 ちなみに例年は上記にルーサー・バンドロス「ダンス・ウィズ・マイ・ファーザー」が加わるが、今年はチャートインならずだった。しかしながら今年も多数オンエアが確認されており、他にもマドンナ「パパ・ドント・プリーチ」、浜田 省吾「I am a father」、PRINCESS PRINCESS「パパ」、サザンオールスターズ「心を込めて花束を」、AI「パパへ」、奥田 民生「息子」、DREAMS COME TRUE「晴れたらいいね」、THE YELLOW MONKEY「Father」などが、複数番組におよぶオンエアが確認された。

 この他、オンエア数は少ないがシャーデー「ベイビーファーザー」、テンプテーションズ「パパ・ワズ・ア・ローリン・ストーン」、ビヨンセ「ダディ」、ホレス・シルバー「ソング・フォー・マイ・ファーザー」といった曲も複数オンエアがあり、邦楽に比べて洋楽曲が多いのも印象的だ。

 父の日ソングがチャートを賑わせないのは、定番ソング的なポジションの楽曲が少なくオンエア楽曲が分散することが一因だろう。そして、「I am a father」や「息子」は“父”自身が歌った一人称視点の曲であり、「心を込めて花束を」や「晴れたらいいね」は“両親”に向けた曲と、純粋に父に捧げる曲が少ないのも要因と思われる。決して世の父親への関心が低いわけではないのだろうが、父への感謝はキャッチーな曲に仕上がらないのか…。来年以降に向け父の日ソングを求む。


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