今週のチャートでは、長らく苦戦が強いられる洋楽市場において大ヒットとなったアルバム2作品より、それぞれ4曲が同時にチャートインすることとなった。
まずは、今年3月リリースの「リーヴ・ザ・ドア・オープン」に始まり、以降も全シングルが漏れなくヒットしたブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるプロジェクト、シルク・ソニック。遂にアルバム『アン・イヴニング・ウィズ・シルク・ソニック』が11月12日にリリースを迎えた今週、最新曲「スモーキン・アウト・ザ・ウインドウ」(52位→6位)が急上昇した他、「スケート」(41位→54位)、「リーヴ・ザ・ドア・オープン」(62位→100位)、「フライ・アズ・ミー」(-位→183位)がチャートインした。
待望のアルバムリリースとあり全9曲(うち1曲はイントロ的楽曲)のうち半数がチャートインし、かつ全収録曲がいずれかのステーションでオンエアされたことも特筆すべきだろう。その注目度の高さが窺える。
また、アバが11月5日にリリースしたアルバム『ヴォヤージ』からも、今週は「ホエン・ユー・ダンスト・ウィズ・ミー」(174位→21位)、「ジャスト・ア・ノーション」(19位→24位)、「ドント・シャット・ミー・ダウン」(60位→93位)、「アイ・スティル・ハヴ・フェイス・イン・ユー」(-位→149位)がチャートインした。定期的にラジオオンエアされる数々の名曲群を生んできたレジェンドグループによる、実に40年ぶりとなるニューアルバムということで必然的に注目された結果だ。
リリースに向け、洋楽では異例となる長期オンエアを獲得してきた両作品だが、その結果がしっかりセールスに反映されたことも見逃せない。昨今の日本におけるヒット曲を見ると、(バズヒットを除いて)“良い楽曲と丁寧なプロモーション”という原点回帰傾向にあるが、洋楽でも全く同様であることが今回の2作品が証明してみせた、と言っても過言ではないだろう。「日本の音楽リスナーにも響く洋楽」を見極めた関係各位も称えたい。
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